西村設計工房では外断熱工法をおすすめしています。

なぜ、提案するのか

近年、地球環境の変化は著しく、夏の気候は異常な高温になっています。
都市部では、道路舗装が行渡り、周辺はコンクリートの壁がひしめき合い、その輻射熱(ふくしゃねつ)や冷房、車の排気熱などの影響によりヒートアイランド(都市部の気温が、周辺の地域より高くなる現象)が進み、地球温暖化にますます拍車をかけています。

外気温の変化や酸性雨が、建物に与える影響は大きく、私たちの想像以上の負荷が、毎日建物に掛かっています。
外断熱工法(そとだんねつこうほう)は、そういった建物に与える負荷を出来るだけ軽くするための新しい工法です。

そして外断熱工法は、建物を守るだけではなく、外気の影響を受けにくいので、室温の温度も、一定に保たれ、湿度も安定し、結露の心配がなくなります。すなわち、「健康的」「省エネ」「高耐久」と多方面に効果を発揮する工法なのです。省エネルギーを進め、地球温暖化を防ぎ、「高断熱・高気密」(断熱や気密を高め、冷暖房機器によるエネルギー消費を減らすこと)による建築環境工学に基づいた外断熱工法を我々はすすめています。

外断熱(そとだんねつ)の意味とは?

外断熱(そとだんねつ)とは、コンクリート躯体(くたい)の外側に断熱材がある状態のことです。
もっと簡単に言えば、「建物自体を断熱材ですっぽり覆う」こととなります。

外気にさらされている部分をできるだけ無くし、温度を一定に保つことが、外断熱の目的です。
例えば、夏場に炎天下と日陰で停車した車内の温度を想像してください。車内の中は、非常に熱を持ち、通常の気温以上の車内温度を計測することがあります。
それを建物に置き換えてください。直接太陽を浴びた建物と、躯体(くたい)が、断熱材で覆われ、直射日光を浴びない建物。どちらが涼しいか、すぐに判断できると思います。

このように、外気の温度変化に対して、影響されにくい居住環境を造りだすのが、外断熱の特徴です。

外断熱(そとだんねつ)の意味とは?

外断熱(そとだんねつ)の意味とは?

(1) 健康的
外断熱で包みこむと、外気の温度に左右されることなく、建物内の温度は、一定の温度を保ち、均一化します。ある一定の温度になるように設定すると、構造体の温度もその温度になり、蓄熱(ちくねつ)します。従って、どの居室にいても、温度差が小さく、体にやさしい室空間を保ちます。
さらに高性能の窓と合わせることで、結露の発生の抑制が実現します。それにより、カビ・ダニの発生も抑制し、ヒートショック等も軽減されます。
つまり、「健康的」な住まいを実現します。

※急激な温度の変化により血圧の乱高下や脈拍の変動が起こること。冬場の入浴時や冷暖房の効いた部屋から外へ出た時などに起こりやすく、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞などの深刻な疾患につながる危険性がある。

健康的

(2) 省エネ
断熱材が、コンクリート壁の外側にある外断熱(そとだんねつ)では、コンクリートの蓄熱効果により、住戸内は、室温と同調します。つまり、住戸全体が、「魔法瓶」のような保温効果があります。
夏場は、少ない冷房エネルギーでも住戸全体が涼しい室温を保ちます。反対に、冬場は、少ない暖房エネルギーで、暖かい室温となり、一定の心地よい室内環境を保ちます。
少ない冷暖房エネルギーで、快適な室内環境で暮らす生活スタイルは、「省エネ」に繋がります。

省エネ

(3) 高耐久性
コンクリートは、太陽熱や昼夜の外気温の変化により膨張と収縮を繰り返す性質を持っています。そのため、それらの影響を直接受け続けると、ひび割れなどの劣化が早まり、建物の耐久性が低下していきます。
コンクリートの外側に断熱材がある外断熱は、コンクリートが保護されるので、太陽熱、酸性雨や温度収縮の影響を直接受けないため、コンクリートの寿命が長くなり、建物自体の耐久性を維持し、資産としての住まいの価値を持続させてくれます。

省エネ

外断熱工法とは?

コンクリートの躯体(くたい)の建物の外側に「断熱材ですっぽりと覆う工法」です。

建物を外気から断熱して、外気温に左右されることなく、蓄熱性のあるコンクリートの躯体が、室内外の温度に同調するため、暑さ寒さから、住むひとを守ります。

例えば、夏場は、室温28℃に設定すると、冷房を切ったあとも、外気温が非常に高い温度を示していても、すぐに室温があがることはなく、ひんやり感が持続します。反対に、冬場も暖房の温度を極端にあげなくとも、暖かさが持続しています。

開口部においては、高性能なガラスやサッシを用い、熱交換式の換気システムを組み合わせます。さらに効果を発揮いたします。

夏は、涼しく、冬は、暖かい。
まるで、「魔法瓶」のような効果を持つ建物が、「外断熱工法」の建物です。

外断熱工法とは?

外断熱工法とは?

外断熱工法は、「乾式通気工法」と「湿式密着工法」の2種類に大別されます。

乾式通気工法
断熱材(グラスウール t=100~200)をコンクリート躯体に貼り付け、金属製胴縁にて外装パネルを取り付け、通気層をもうけた工法です。

仕上げは、タイル、石貼付け、化粧金属板貼り等があります。

仕上げとなるはめ込み式のタイルは、セメント等の劣化による乖離の心配が無く、万が一の補修に於いても、部分的にかつ容易に行えるのが特徴です。

比較的広い面や平坦な部分に於いて、効果的に外断熱を施す事が可能です。

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外断熱工法とは?

通気層があり空気が循環するのが大きな特徴です。

湿式密着工法
外壁の躯体(くたい)に断熱材(発砲プラスチック系)や、断熱材を裏打ちした複合パネルを貼り付け、外断熱を施す工法です。
仕上は、タイル貼、左官塗り壁仕上などがあります。

湿式密着工法は、入り組んだ場所や、乾式工法で施工できない場所に対して、効力を発揮いたします。

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外断熱工法とは?

通気層はないけれどタイルや左官仕上など豊富な仕上げが
出来るのが特徴です。