フランス縦断旅行

 昨秋フランスに嫁いだ娘のところに行った際、その家族ともどもドライブ旅行をいたしました。

パリ北西50kmのノルマンディから中部ナント、ボルドーを経て、バイヨンヌ、ビアリッツさらにスペインのサンスバステイアンへの大西洋側の縦断の旅です。復路は南部中央にあるトウルーズ、ベルジュラック、リモージュと北上して12日間の一大イベントでした。

 まずはナントには近代建築の代表格のル・コルビジェの「ユニテ、ダビタシオン」を観ることが出来ました。築約70年になるにもかかわらず毅然とした姿は輝かしく思えた。戦後間もない頃住居難な折土地を最小限に抑え「垂直の村」と呼ばれる空中都市を築いたのです。建物内には商店、郵便局、診療所屋上には幼稚園まであり、生活のすべてが賄える集合住宅であります。50年代の社会的背景を考えても現代に相通じる精神が宿り、生き続けていることに感動を覚えます。ナントはロワール川の流域で栄えた町である。複数の川、運河が合流する。それによって多くの島があり、ロワール川の分流囲まれたナント島がありそこに「レ・マシンド・リル」機械仕掛けの象が高さ12mにも及び背中に乗って散策できる遊園地があり有名である。


「ユニテ、ダビタシオン」
「レ・マシンド・リル」機械仕掛けの象

ボルドー ガロンヌ川の流域港町でボルドーワインの産地で有名である。

ワイン記念館

バイヨンヌ アドウ―ル川とニーブ川の合流地で近郊の都市であるビアリッツと連合を形成した自治体である。さらにスペインサンセバスティアンとはバスク地域として国境を越えた連携が図られている。バイヨンヌはバスク語で「川」を意味するらしいです。

ニーブ川

サンセバスティアン オリア川とビダソア川の間を管轄した領域である。バスク料理と美食の文化で知られている。特に旧市街のバルで提供されている、ピンチョスと呼ばれているタパスが定評で美食の町です。

トォルーズ ガロンヌ川支流アリエージュ川の流域でいずれもピレネー山脈から流れてきている。ヌフ橋及び川沿いの散歩道が素敵で、美しい建築物や豊かな自然が魅力的です。航空博物館があり航空産業の拠点である。

ガロンヌ川ヌフ橋
アリエージュ川沿散歩道

ベルジュラックボルドーの東部に位置してドルドーニュ川の流域やはりワインで有名、トリュフ、ファアグラの産地

山羊小屋を改修した農家民宿 中は断熱、気密性に優れたモダンに改装されている

今回の旅で強く印象的だったのはこれらの主な都市は全て大きな川の流域である。川の流れていた場所には人々が住み着き都市をこしらえる。水路が人とモノを運び、農作物を育てる最大の手段であり効力を発揮している様を目の当たりに体験いたしました。出発地のノルマンディ地方のセーヌ川はパリの街並みの主役でありその下流の港町はルーアンである。ガロンヌ川に於いてはピレネー山脈を源流としてトゥルーズ、ボルドー等の流通に大きく貢献して素晴らしい町を造っている。因みに私が住んでいる大山崎町は長岡京の水陸の要衡であり淀川を利して物流の拠点となり一役を担ったとされている。人は川を見ると安堵を感じるのはその背景にある歴史受け止めているのではないでしょうか


2024/01/30  comment:(0)

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